平成28年12月
難民の子どもたちへの教育支援
【団体名】 特定非営利活動法人 国連UNHCR協会
【事業名】 難民の子どもたちへの教育支援
【支援金額】 20万円 (2016年12月)
【団体紹介】 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は1950年に設立された国連の難民支援機関です。紛争や迫害により故郷を追われた難民・避難民を国際的に保護・支援し、難民問題の解決に対して働きかけています。1954年と1981年にノーベル平和賞を受賞。スイス・ジュネーブに本部を置き、約125か国で援助活動を行っています。この国連の難民支援活動を支えるため、広報・募金活動を行う公式支援窓口が、国連UNHCR協会です。
パキスタンの学校に通っているアフガン難民の少女。将来は学校の先生になりたい。
© UNHCR/ Duniya Aslam Khan
【活動内容】
(1) 世界の難民問題に関する知識の普及と啓発
(2) 国連難民高等弁務官事務所および援助関係者による難民への援助活動に対する協力と支援
(3) 本会の支援者および寄付者の募集ならびに各種サービスの提供
【支援事業について】 難民の子どもたちへの教育支援
「難民の子どもたちへの教育支援プロジェクト」は、2012年に、難民の子どもたちの就学率が特に低い12か国(チャド、エチオピア、ケニア、ルワンダ、南スーダン、スーダン、ウガンダ、シリア、イエメン、イラン、パキスタン、マレーシア)を対象として始まりました。
そのきっかけは、カタールのムーザ王妃(Her Highness Sheikha Moza bint Nasser, Former First Lady of Qatar)の協力で、教育支援プロジェクト「EAC-Educate a Child」が発足したことでした。このプロジェクトはまず、12か国で生活する17万2000人の難民の子どもたちに教育の機会を提供することを目指しました。毎年、1年間に必要となる予算の半分はムーザ王妃から寄付され、残りの半分はUNHCRが世界中の支援者の皆さまのご協力を得て調達しています。2015年には、57万人近くの子どもたちが学校に通えるようになりました。
UNHCRは本プロジェクトを通じて、2016年までに100万人以上の子どもたちの初等教育を支援します。
【社会に向けて】
難民の子どもたちにとって「教育」は、現状を変え未来を切り開くための唯一の礎であり、希望の源泉です。
UNHCRは難民・避難民のすべての子どもが初等教育を受けられるように努めていますが、常に、避難生活の長期化による資金不足や、度重なる政情不安の影響にさらされています。
難民の子どもたちは、初等教育を受けることで、中等・高等教育に進む機会を得ることができます。また、学校へ通うことは、児童労働や、暴力・搾取の被害に遭うリスクを大幅に減らすことにもつながります。初等教育を受けることで、HIV/エイズなどの感染症に罹る可能性も低くなります。そして何よりも、相手を尊重し、社会から紛争をなくし、豊かな故郷を再建するために、子どもたちへの学校教育は必要不可欠です。
難民の子どもたちにとって唯一の財産ともなる教育支援に日本からも手を差し伸べることは、ひるがえって、日本で暮らす私たち自身を見つめなおすことにもつながっていきます。