平成28年12月
ミャンマー移民による診療所メータオ・クリニックにおける褥瘡ケアの導入と看護ケア実践能力向上の支援
団体名:NPO法人 メータオ・クリニック支援の会
事業名:ミャンマー移民による診療所メータオ・クリニックにおける褥瘡ケアの導入と看護ケア実践能力向上の支援
支援金額:20万円(2016年12月)
【団体紹介】
当団体は、タイ北西部にある診療所「メータオ・クリニック」を支援するために日本人医師と看護師によって2008年に設立された国際団体です。メータオ・クリニックを日本から直接支援する窓口を作りたいという思いから設立に至りました。
メータオ・クリニックとは、タイ・ミャンマーの国境の街に創設されたミャンマー難民・移民のための総合診療所であり、貧困により国内では医療を受けられない人々のために必要な医療を無料で提供しています。
メータオ・クリニック支援の会の使命はミャンマー移民・難民の権利と幸福を守るため、メータオ・クリニックとクリニックを応援する世界の支援者とともに、医療支援と保健活動を行う事です。設立以来、メータオ・クリニックへ専門分野を活かした医療人材派遣や医療・技術支援、院内感染予防対策を中心とした設備投資など、様々な活動に取り組んでいます。
【活動内容】
1、タイ/ミャンマー国境難民・移民への医療支援
2、医療人材派遣と技術支援
3、院内感染対策と啓発活動
4、移民学校での保健活動
5、医療物資・設備投資
6、緊急支援活動
7、日本国内活動
【支援事業について】
ミャンマーでは民主化が進んでいますが、今もなお多くのミャンマー移民・難民がタイとの国境付近に暮らしています。メータオ・クリニックには年間約13万人の患者さんが訪れています。
近年、クリニックの入院患者さんは高齢化が進み、慢性疾患を抱えた患者さんも多くみられるようになってきました。寝たきりで過ごす患者さんは褥瘡(床ずれ)ができてしまっても、物資や人材が不足しているクリニックでは、十分なケアを受けることができません。中には、傷口からの感染が原因で残念ながら亡くなってしまう患者さんもいます。
本事業は、患者さんが必要な医療看護ケアを受けることができるよう、クリニックのスタッフに対する研修を実施して、スタッフの看護実践能力の向上を支援します。
【社会へ向けて】
クリニックのスタッフは自らもミャンマーからの移民であり、十分な教育を受けることができずギリギリの生活の中で患者さんの医療に当たっています。
ミャンマー・タイ国境地域におけるミャンマー人のために基本的な医療訓練を実施しているクリニックで本事業を実施することは、クリニックの患者さんだけではなく、広く国境地域に暮らし貧困に苦しむミャンマー難民・移民の命を支えています。
メータオ・クリニック支援の会の理念として、命を守る医療、健康を守る保健をミャンマー難民・移民が安心して健やかに暮らせる日が訪れるまで、彼らに寄り添いながら継続していきます。
※診療受付の待合。1日におよそ400人の患者さんが訪れる。
入院患者さんの身の回りの世話をする家族。
身寄りのない患者さんは、世話をしてくれる人がいない。
※スタッフ同士で体をきれいに洗う練習中。
※研修の様子
※試験的に導入したエアマットレスと枕