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日蓮宗メールマガジン10月号

【今月の法話】

『八正道』

8つの正しい道のりという意味で、「はっしょうどう」と読みます。道のりとは、お釈迦さまがお覚りになられた真理を得るための、その「手立て」ということです。

・正見(正しい見方)
・正思(正しい考え方)
・正語(正しい言葉)
・正業(正しい行い)
・正命(正しい生活)
・正精進(正しい努力)
・正念(正しい気付き)
・正定(正しい精神統一)

以上の8つを指します。「正しい」が各々冠されてますが、「正しい」とは一体何でしょう?

人は煩悩に毒されると、欲が次から次へと出てきてしまいます。欲を含むときは、どうしても極端な思考や行動を起こしてしまいます。これは正しくない状態なのです。

お釈迦さまは覚者となるため、快楽の生活から苦行を行いました。しかし、その両極端な状態からはお覚りを得られなかったのです。

その中間となる中道の精神によってお覚りになりました。あたかも、弦楽器は押さえすぎても、緩すぎても音は奏でられません。

これを踏まえて、私たちの生活に当てはめてみますと、自分勝手な両極端な考えを離れた、中道の精神を「正しい」と呼んでいるように感じます。

中道とは夢中になりすぎても、良くないということであり、過ぎたるは及ばざるがごとしを教えています。

日蓮大聖人は「苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらき、苦楽ともに思い合わせて、南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ」と仰られました。

私たちは日々の両極端へのとらわれを離れて、南無妙法蓮華経を唱えながら、起きてくる苦楽をともに受け入れて行きましょう。その中道の精神によって、八正道となり、はじめて南無妙法蓮華経が正行となるのです。

【お知らせ】

日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

2日 月例金曜講話
13日 御会式
28日 いのりの日
31日 加行所修法先師講