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日蓮宗メールマガジン7月号

【今月の法話】

「自ら助け・互いに助ける」

アメリカ歴代大統領のジョン・F・ケネディは、日本で最も尊敬する政治家として「上杉鷹山」の名前を挙げています。上杉鷹山は、第九代米沢藩主です。
彼は、藩の財政が極端に窮乏し、家臣も領民も貧困に喘いでいた状態を打開し名君といわれました。

彼のモットーは「して見せて、言って聞かせて、やってみる」という精神で、藩の建て直しのために華美な生活は一切せず、質素倹約な生活を自ら積極的に行いました。彼は、藩が成り立つためには、その領民が、それぞれ藩のために、お互いのために何かをしようという精神が不可欠であると考えていました。

それがあってこそ、藩が成り立ち、その中で領民は自由と豊かさを味わうことができるのだと考えていたのです。

ですから、その先導に立って彼は行動したのです。彼は、「自ら助け・互いに助ける」という精神が、豊かで美しい藩造りにつながることを実証した政治家であったといえましょう。

この上杉鷹山のような生き方をしているものに私達がよく目にする、ロウソクがあります。ロウソクは我が身を融かして周りの人々を温かく、明るく照らし、初めてロウソクとしての役目を果たし生きることができるのです。

まさに「自ら助け・互いに助ける」という生き方を示しているのです。これは現代にも共通する精神ではないでしょうか。

今の私達は、自分が幸せでないことを他人のせいにし、どのように行動すればいいか判っていながらその行動を起こそうとしていないのではないでしょうか。このような心の弱さに負けないためにも、仏様の悟りの知恵である「正しい知見」をもち、世間の常識や、道理に惑わされるのでなく正しいと思う心に素直に従い、そのことに対し誘惑や妨害などがあったとしても耐え忍ぶことのできる心を育む必要があるのです。

上杉鷹山やロウソクのような行動ができれば、家族や社会を明るく幸せにすることにつながり、ひいては自分自身を幸せにすることに繋がるのです。

【お知らせ】

日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

1日  月例金曜講話
13日 お盆迎え日
16日 お盆送り火
28日 いのりの日