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あんのん基金

平成30年10月

アフガニスタン・ピースアクション!‐平和教育と地域住民による平和の取り組み支援

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)

団体名:特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)

事業名:アフガニスタン・ピースアクション!‐平和教育と地域住民による平和の取り組み支援(2年度目)

支援金額:30万円(2018年10月)

 

【団体紹介】

 

日本国際ボランティアセンター(JVC)は、1980年にインドシナ難民の救援を機に発足。「すべての人々が自然と共存し、安心して共に生きられる社会をつくる」というビジョンを掲げてアジア、アフリカ、中東、そして日本の震災被災地で活動している国際協力NGOです。

 

【活動内容】

 

①「人道支援・平和構築」:紛争や災害に苦しむ人びとの命や尊厳、暮らしを守り、紛争が起こらないようにするための活動。医療・教育・緊急救援など。アフガニスタン・パレスチナ・イラク・スーダン・南スーダン・コリア。②「地域開発」:グローバル化を含む急激な変化などで貧困に苦しむ人びとを支え、状況を変えていくための活動。持続的農業支援・環境保全など。カンボジア・ラオス・南アフリカ・タイ。③「提言」(アドボカシー):世界にある様々な問題解決のため、現場の声や提言を政府や社会に届ける活動。④「国内災害被災地支援」:東日本大震災被災地(南相馬)。

 

【支援事業について】

 

『アフガニスタン・ピースアクション!‐平和教育と地域住民による平和の取り組み支援』

 

アフガニスタンでは、外国軍の撤退が進むとともに、タリバンなどの反政府武装勢力と政府・外国軍との戦闘が拡大し、さらに「IS」を名のる勢力の影響も強まっています。治安が非常に厳しい中で復興の取り組みも阻まれ、「慢性的な人道危機」とも呼ばれる事態が続いているにも関わらず、国際社会の関心・支援は減り続けています。

 

あまりに長引く紛争は暴力や武器が巷に溢れる状況を作り出し、当団体の事業地でも、巧みな宣伝技術を持つ「IS」のFM局が若者を中心に影響を及ぼしています。暴力の連鎖を断たなければ、次の世代にも紛争を残してしまうという危機感を強め、JVCはこれまで医療保健と教育の分野を通して信頼関係を築いてきた地域の人々とともに、家庭や地域のレベルから平和・非暴力を学び合うピース・アクションの活動を行っています。

 

ピースアクションの内容は二年間で以下のように構成されています。

①平和や非暴力に関する配布物作成(オリジナルのブックレットを作成する)

②地域での平和の学び合い(①を用いながら、青年、女性、長老たちなどグループで集まり、平和への思いや非暴力での争いごとの解決事例などを報告し合う)

③平和の取り組みの映像化(これまで継続してきた地域活動を動画に納め、共有できる資料を作る)

④平和ワークショップ(②や③を用いて、他地域の人々と地域から作る平和の取り組みを共有する)

⑤平和交流プログラム(④の参加者を実際に活動地に招き、村の中で交流)

⑥新たな平和の取り組みサポート(平和につながる地域活動が新たな場所にも広がるよう、支援する)

【社会へ向けて】

 

  1. ㈰    「平和をつくる」活動:人びとの命や暮らしを守る人道支援を行い、人びとに寄り添うことが必要であると同時に、そもそも人びとの命や暮らしが脅かされないように「平和をつくる」ことを目指します。
  2. ㈪    「争いを非暴力で解決する」:アフガニスタンに見られるような暴力に対抗するためには非暴力の解決法を模索することが求められている一方で「このままでは殺される。武器を取って戦うしかない」として実際に武器を取るという状況があります。安易に非暴力を訴えてよいのかという重い問いに向き合いながら、その道を探り、実績を重ねることを目指します。
  3. ㈫    「市民による」平和の取り組み:家庭や地域における武器や暴力が身近にある状況は紛争の結果であり、原因にもなっています。平和をつくるためには、決して政府や武装勢力だけではなく、家庭や地域においても「市民による平和の取り組み」が必要です。また、武装勢力が地域の指導者を攻撃し、地域の安定を破壊しようとするような状況にも対抗し、地域の秩序・結束・安定を支えるための、市民による平和の取り組みを目指します。

 

上記3つの理念・理想「平和をつくる」「争いを非暴力で解決する」「市民による平和の取り組み」の積み重ねと成功事例により、そうした取り組みへの自信を深め、さらに、これらの拡大を社会にもたらし、「力による平和」が違法・不当になされることに歯止めをかけることにも寄与したいと考えています。また日本政府やNGOほか民間の取り組みにおいても、こうした平和を目指す活動があまり見られない中で、同様の取り組みを促進していく役割を率先して担っていきます。

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