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日蓮聖人の生涯:お釈迦さまの教えを受け継いだ法華経の行者―日蓮聖人

第2章 徹底的な勉学の末、法華経にたどり着く

日蓮聖人は、32歳までの10数年をかけ、比叡山をはじめ、薬師寺・高野山・仁和寺などで仏教の教えを徹底的に学びました。 その結果、来世ではなく現世での在り方を問い、"今をイキイキと生きること"が説かれた「法華経」こそ、混迷した世の中を正し、人々を救う「お釈迦さまの真の教え」である、と確信を得たのです。

建長5年(1253年)4月28日に旭ヶ森(現在の千葉県鴨川市・清澄寺)で、日蓮聖人は初めて「法華経を心の拠り所にします」という意のお題目「南無妙法蓮華経」を唱えます。そしてこのときから、自らを新たに「日蓮」と名乗るようになったのです。法華経のように"太陽の如く明らかで、蓮華の如く清らかでありたい"との願いを込めた「日蓮」という名は、法華経の行者として生き抜く決意のあらわれだったのです。これが日蓮宗のはじまり、立教開宗の日です。

旭ヶ森での立教開宗/画:植中直斎