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あんのん基金

令和元年9月

カンボジア王国コンポンチュナン州公立幼稚園教材研修・配布事業 

特定非営利活動法人幼い難民を考える会

団体名:特定非営利活動法人幼い難民を考える会

事業名:カンボジア王国コンポンチュナン州公立幼稚園教材研修・配布事業 

支援金額:30万円(2019年9月)

 

【団体紹介】

私たちは1980年に難民キャンプという過酷な環境でも、懸命に生きる子どもたちを目の当たりにし、何かできないか、と始まった団体である。難民キャンプ閉鎖後も、再び難民を生み出すことのないよう、子どもへの支援を軸にカンボジア社会の安定化に寄与していく活動を続けている。

【活動内容】

カンボジアの農村部に1日3時間の保育を行う「村の幼稚園」を開設し、保育者への研修と地域での継続運営準備支援を3年間実施。4年目は地域による自主運営が順調に行われているかをフォローアップし、村の子どもたちが将来にわたり、就学前教育を受けられるよう活動している。

【支援事業について】

カンボジアでは公立幼稚園の開設に充てられる予算が限られており、教材や絵本を購入する資金が不足している。特に保育教材は紙で作ったものしかなく、すぐに破れるなど耐久性がない。子どもたちは、保育者が黒板に書いた文字を暗唱をしたり、小黒板に書き写すなどの一斉の作業が多い。木製の子音パズルや車パズルなど丈夫でしっかりした教材、ハードカバーの大きな鮮やかな色の翻訳絵本があれば、子どもたちは自分の手に取って、自分のペースで、絵本や文字に親しむことができる。

 

また、幼稚園の保育者は、原則、高等学校を卒業して幼稚園教員養成学校を卒業した資格のある者となっているが、現状は、資格を持たない保育者も多く幼児教育についての知識や技術が限られている。特に新しい保育教材を導入するときには、カリキュラムにどのように取り入れていくか、教材の趣旨や使い方の保育者への研修が必要不可欠である。この状況を受け、当会では2019年に以下の活動を実施する。

①コンポンチュナン州内129ヶ所の公立幼稚園と「村の幼稚園」9ヶ所へ保育教材(クメール語に翻訳出版する絵本4種、パズル2種、布製の人形とボール等)を提供する。

②教材の使用法、カンボジア政府教育省が定めるカリキュラムへの導入方法、壊れた時の修復方法などについて、当会保育事業スタッフ、郡や州の幼児教育担当者が公立幼稚園の保育者129名に研修を実施する。

【社会へ向けて】

厳しい時代に抑圧されてしまったカンボジアの人々の平和で豊かな心と知識。これらが人々の日常に戻れば、カンボジアは二度と難民を出さないと信じ、幼い子どもたちの就学前教育に特化した活動を続けていきたい。経済的な復興だけに目を向けるのではなく、子どもたちがどのような大人に育ってゆくかを見守っていく。

 

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