日蓮宗メールマガジン5月号
【今月の法話】
「質直意柔軟」
先日、何気なく入った本屋でパナソニック(旧松下電器産業)グループの創業者・松下幸之助氏の「道をひらく」という本が目に留まった。
その中にこんな一節があった。
”逆境は尊い。しかしまた順境も尊い。要は逆境であれ、順境であれ、その与えられた境涯に素直に生きることである。謙虚の心を忘れぬことである。
素直さを失ったとき、逆境は卑屈を生み、順境は自惚れを生む。逆境、順境そのいずれをも問わぬ。それはそのときのその人に与えられた一つの運命である。ただその境涯に素直に生きるがよい。”
法華経如来寿量品第十六自我偈の中に「質直意柔軟 -質直(しちじき)にして意(こころ)柔軟(にゅうなん)に-」という一句がある。
松下幸之助氏のいう「素直」とはまさに法華経の「質直」である。
自分の目の前に起こる出来事、人、物、すべてのことに対してどこまでも謙虚に素直にいられるかが大事ではないだろうか。
お題目を身に口に心に唱え、その素直さと謙虚さを十分に養おう。
【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。
11日 月例金曜講話
12日 伊豆法難会
28日 いのりの日