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今月の聖語

今月の聖語

法華経と申すは
手にとれば其の手やがて仏になり
口に唱うれば其の口即ち仏也

日蓮聖人御遺文「上野尼御前御返事」/
弘安四年(一二八一年 聖寿六十歳)

「即身成仏」
現在の肉身のままでただちに成仏する、これが即身成仏(現身成仏、現生成仏、一生成仏ともいう)。日蓮聖人の教説は、唱題受持によって成仏を決するので唱題成仏、受持成仏ともいう。「蓮華と申す花は菓と花と同時なり」と花果同時の特性を述べるが、一般には「前華後菓と申して華は前、菓は後なり」。しかし蓮華は同時。このことにこと寄せて、即身成仏の法門をあかし、法華経信仰は、華果同時の蓮華のようであるといい、あるいは音と響きは同時であるようにと、譬話を重ね、法華経信仰、唱題による凡夫即身成仏の証明を簡明に、また卑近に日蓮聖人は明かされる。