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今月の聖語

今月の聖語

法華経の題目は
日輪と雷の如し

日蓮聖人御遺文「法華題目鈔」/
文永三年(一二六六年 聖寿四十五歳)

「唱題の得益」
掲示文は次の文節の断章である。「さればさせる解(さと)りなくとも、南無妙法蓮華経と唱るならば悪道をまぬかるべし。譬ば蓮華は日に随って回る、蓮に心なし。芭蕉は雷によりて増長す、是草に耳なし。我等は蓮華と芭蕉との如く、法華経の題目は日輪と雷との如し」。『法華題目抄』は念仏信者の某女性に宛てた長文の書状。その長文を費やし自在に筆を進め、まさにねんごろに、懇情を傾け尽くして丁寧に説明し説得し、法華経の題目信仰を勧奨するのが本状の趣旨である。長大なこの手紙は、救済せずんば止まじの熱誠をあふれさせ、ひたむきな心を打ちつけて「とくとく心をひるがへすべし。南無妙法蓮華経」と結ばれる。
南無妙法蓮華経の題目を唱える唱題の得益得果の広大絶大を明かす言葉は平易で、その説得説示の辞句は層層と譬話を重ねて圧倒させる日蓮聖人の筆遣いである。原典・原文、読むべし。