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あんのん基金

平成25年4月10日

CYR幼い難民を考える会「5歳の笑顔が、未来をつくる」

特定非営利活動法人幼い難民を考える会

団体名: 特定非営利活動法人「幼い難民を考える会」

事業名: カンボジア・スラムにおける小学生ならびに就学前児童を対象とした給食支給事業

支援金額: 45万円(平成25年4月)

【団体紹介】:特定非営利活動法人「幼い難民を考える会」

幼い難民を考える会(CYR)は、今年で活動34年目を迎える特定非営利活動法人です。戦乱を逃れたカンボジアの子どもたちが、難民キャンプで懸命に生きようとする姿に触発されて、1980年に設立されました。子どもたちが心身ともに健やかに成長し、その親たちが人間らしい生活環境のもとで自立できることが、平和な社会につながることを信じて活動を続けています。
国内では、2011年3月に発生した東日本大震災を受け、宮城県と福島県で保育支援活動を行っています。長引く避難生活を送る幼い子どもたちが、安心・安全に楽しく過ごせる保育環境の確保と、保育支援を通じて保護者と保育者の生活再建に協力することが目的です。

【活動内容】

カンボジアで:
1991年にカオイダン難民キャンプ(タイ)が閉鎖した後は、農村や都市スラム、支援が届きにくい僻地州にある保育所や公立幼稚園で保育支援活動を行っています。カンボジアの24州すべてに保育教材を配布し、これまでに支援した子どもの数は15万人以上にのぼりました。キャンプ時代にスタートした職業訓練は、現在でも女性を対象とした織物技術研修として継続、2012年からは「藍染技術」の復活・確立に奮闘しています。

・保育支援: 給食の支給、保育者能力向上のための研修実施、独自の遊具や教材の開発・製作・配布、保護者への育児・栄養・保健衛生アドバイス、短時間保育を行う地域幼稚園の運営(協力)など。
・女性支援: 経済的自立のための織物技術研修、伝統織物技術の継承など。
 

日本における活動:
被災地支援活動: 保育遊具・教材の寄贈、運営支援(費用援助:人件費、家賃、設備修繕費・備品調達・おやつや安全な飲料水等購入費などの環境整備費)、就学支援金支給、保育アドバイスなど。

【支援事業】:カンボジアスラムにおける小学生ならびに就学前児童を対象とした給食支給事業

給食の支給
2013年4月から2014年3月を予定期間として、週5回、年間10カ月(学校休暇2カ月)、18の保育施設と小学校1校の子どもたちおよそ1,200名に、給食あるいは特別給食(ゆで卵、豆乳)を支給します。この活動に関わる食材・水購入、燃料(薪 等)、台所用品調達に係る費用並びに調理担当者手当を支援します。

栄養・養魚研修実施
<栄養研修> 
保育者・調理担当者・保護者・小学校高学年児童を対象に、カンボジア人栄養士が講義・実習を実施します。研修を通じて「定期的な食事」「栄養価の高い食事」の必要性を受講者に理解してもらいます。成果は、給食の献立作りに役立てていきます。

<養魚研修・稲作実施> 
長期にわたって支援を実施している保育所では、地域による自主運営を目指した取り組みを実践する段階にうつっています。そのひとつが、「給食食材の自給」。例えば「養魚」は、給食として調理する以外の余剰分を販売し、収益を保育所運営に充当することを目標とし、そのための研修を実施していきます。この活動にかかわる食材・水購入、燃料、講師への手当、稚魚、餌、稲作堆肥等の費用を支援します。

【社会へ向けて】

「給食」は、一日のうちの一食にすぎません。ところがカンボジアには、その一食すら食べることが叶わない子どもたちが多くいます。そうした子どもたちにとって給食は、生きるためになくてはならない貴重な栄養源なのです。
急速な経済成長の弊害で、首都プノンペン近郊の経済格差は広がり、発展の恩恵に預かることができない貧しい生活を送る人々は、700あまりのスラムに居住しています。こうした地域の子どもたちの健康状態は深刻です。UNICEFやカンボジアの地方開発委員会のデータによると、低体重児率 29%、貧血症率 46%、栄養不良率 29%、慢性的下痢状態 11%、そして、11人に1人は5歳の誕生日を迎えることなくこの世を去ってしまうのです。
また、保育や教育を受ける機会は制限されていて、政府の幼児教育に対する年間予算は、5歳児一人あたりわずか$1.5です。幼児期を戦時下で過ごし教育を受けることのなかった大人の意識の低さも、この状況を助長しています。

この事業では給食を支給するだけでなく、栄養研修を実施します。栄養のある食事を摂ることの根源的な大切さを保育者や保護者に理解してもらうことで、子どもたちが病気にかかりにくくなり、生き抜く力を養うことにつながると考えるからです。
子どもたちが適切な保育・教育を受けることは、カンボジアで平和な未来を築くための礎となるでしょう。選択肢のある未来を子どもたちに残すこと。それは大人たちの使命ではないでしょうか。そのためにも、心身の健やかな成長に寄与する「給食支給事業」は、社会的に大きな意義があると、わたしたち幼い難民を考える会は考えます。

※ お知らせ ※
カンボジアのこと、被災地のこと、私たちの活動のことについて興味のある方は、2013年5月25日(土)の活動報告会に、ぜひお越しください。お待ちしています。その後に開催される懇親会(会費2,000円)へのご参加も大歓迎です!

◆会   場◆ 天風会館1階会議室102 (東京都文京区大塚5-40-8 東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車、2番出口すぐ)
◆時   間◆ 15:30~17:00
◆参加費◆ 300円
◆問合せ◆ TEL 03-3943-6971
申し込みフォーム: https://cyr97674.securesites.net/form02/pgdmailform.cgi

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