一切衆生 悉有仏性
『爾前二乗菩薩不作仏事』/
正元元年(1259)38才(※)35才説もあり
今月の聖語
日蓮聖人が遺した言葉から、「〝今〟をイキイキと生きる智慧」をお伝えする人気メニュー。

『爾前二乗菩薩不作仏事』/
正元元年(1259)38才(※)35才説もあり

=人、みなそれぞれに美しき花あり=
涅槃経からの一節ですが、同経は法華経の落穂拾いのお経といわれているので、法華経の教えの一環として考えられます。この教えは、すべての生きとし生けるものは悉く仏性、すなわちそれぞれにかけがえのないいのち(個性、持ち味)を持っているということです。
皆、それぞれにかけがえのないいのちを天=仏神から授かってこの世に何らかの使命・役割(個性・持ち味・特質・長所)を持って生まれてきたという存在です。そして私たち個々は比較できない、代理のきかない存在でもあります。
「人、みなそれぞれに美しき花あり」。これが、法華経の示す大事な教えです。
「もともと特別なオンリー1」と歌にありましたが、まさに私たちには順番などがないため、比べることは意味がないのです。
日蓮聖人ご遺文『爾前二乗菩薩不作仏事』
二乗(声聞・縁覚)が仏になれないのならば、法華経以前のお経では菩薩も仏になれないとおっしゃられ、真の十界成仏の教えは、法華経であるとしています。