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あんのん基金

平成25年4月10日

ピースボート福島子どもプロジェクト2013

一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンター

団体名:一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンター

事業名:ピースボート福島子どもプロジェクト2013・春in オーストラリア

支援金額:10万円(平成25年4月)

【団体紹介】:一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンター

ピースボートは1983年に創設された国際交流の船旅をコーディネートするNGOです。「みんなが主役で船を出す」を合い言葉に、世界各地を訪れ、様々な国や地域に暮らす人々と直接顔の見える交流を行ってきました。船旅を通じて、国と国との利害関係とはちがった草の根のつながりを創り、地球市民の一人として、平和の文化を築いていくこと、地球の原風景との出会い、そして人と人との出会いから、平和への道を築いていく、それがピースボートの目的です。

また一般社団法人「ピースボート災害ボランティアセンター」は、NGOピースボートがその人と人とのつながりを生かして、阪神淡路大震災以来、長年つちかってきた独自のシステムを通じて、国内外のボランティアによって2011年3月に一般社団法人として設立されました。
地域の自治体、社会福祉協議会およびNPO・NGOなどと協力して、ボランティアによる緊急支援活動、並びに地元の雇用創出を含む復興支援活動を展開することを目的としています。
また、日本国内外において地震、津波、台風などの自然災害が新たに発生した場合、国内外のボランティアが火急かつ効果的かつ持続的に被災者を救援、支援できるよう、災害ボランティアの育成と被災地へのより効果的な派遣システムの確立と普及も大切な目的としています。
2012年度は、引き続き宮城県石巻市に現地拠点を置き、石巻市、女川町を中心に、コミュニティーづくりや現地の若者の活動の活性化に重点を置いて復興支援を行っています。また、原発事故により放射能の影響を受けている子どもたちに対しての県外避難や保養などの活動も行なっています
これからの日本国内における防災、減災への取り組みに関しても、より早く、効率的な支援活動を展開できるように、災害ボランティアのネットワークとトレーニングを行っています。

【活動内容】

ピースボートが阪神淡路大震災以来培ってきた独自のシステムを活かして国内外からボランティアを組織し、石巻市・女川町を中心として2012年3月17日から2013年3月末までに13,816人、延べ約82,564人のボランティアを派遣し現在も現地のフェーズに合わせた活動を継続して行っています。
「緊急支援・復旧支援」では、107,835食の炊き出し、物資配布、入浴支援、2,000件以上の泥かき・清掃などを実施しました。

「復興支援」では、漁業支援、工場再稼働/店舗再開のお手伝い。石巻市全89ヶ所の仮設団地を対象に「見守り活動」「お茶会実施」「家庭菜園づくり」などを地元の方と連携し現在も継続して実施しています。
石巻・女川町以外にも、和歌山県の水害、新潟豪雪被害、九州の水害への緊急支援、ハリケーンカトリーナによるNY水害に対してもボランティアを派遣するなど、日本国内外の自然災害が新たに発生した場合、国内外のボランティアが迅速に効果的かつ持続的に被災者を救援、支援できるよう、災害ボランティアの育成と派遣システムの確立と普及に努めています。
また、放射能への不安を抱える福島の子供たちを対象に「保養」だけにとどまらない「未来への希望と力を育てる体験」を提供する「福島子どもプロジェクト」を立ち上げ、子供たちの成長を応援しています。

【支援事業について】:ピースボート福島子どもプロジェクト2013・春in オーストラリア

2013年3月23日から4月1日にかけて、福島県南相馬市内の中学生12名に対し、春休み期間中、オーストラリアでのホームステイ、国際交流および環境教育プログラムを提供していく事業です。子どもたちの心と体のケアを継続すること、そして今後の復興へ向け福島の未来を担う子どもたちの価値観や創造力の形成に寄与することを目的としています。
日本を離れ、異なる言葉や文化、大自然に触れ、様々な人々と交流することで、子どもたちのこれからの成長に欠かせない、新しい出会いや発見と、全身でのびのびと楽しむ経験を持ち帰ってもらいたいと考えています。
現地では自然体験、アウトドア・スポーツ、エネルギーや持続可能な暮らしの体験型学習、日本や福島とオーストラリアとの相互の文化紹介などを行いました。

これまでも震災以降、放射能の不安の中で生きる福島の子どもたちを対象にした海外プログラムを2度実施しています。参加した子どもたちは、海外での経験をきっかけに怖がっていた転校を受け入れるようになった、引っ込み思案だった子どもが積極的になった、次の子どもたちのために自主的に募金集めを行ったなど、その前向きな心境の変化が保護者の方々を驚かせています。
また、この事業は「ピースボート災害ボランティアセンター」の発足母体となったNGOピースボートと「南相馬こどものつばさプロジェクト」、オーストラリア・メルボルン在住の日本人有志が中心の平和活動グループ「ジャパニーズ・フォー・ピース」と連携して開催しました。

【社会へ向けて】

震災および原発事故から2年が過ぎた今も、放射能への不安からいつ解放されるのか目途がたたず、周囲の大人も不安を隠せない膠着状況は、子どもたちを精神的にも身体的にも抑圧し、自ら行動していく気力をも削ぎかねない状況です。
そうした中、大自然でのびのびと元気に活動し、より広い世界に触れることによって、子どもたちが自身の将来への選択肢を広げ、故郷である福島の未来に対し柔軟で創造的に向かい合うエネルギーとアイディアを培う機会を作っていきたいと考えます。
南相馬の親御さんたちからは、強い期待の声があるにもかかわらず、比較的高価な海外プログラムは非常に数が少ない状況です。チェルノブイリではヨーロッパ各地で保養プロジェクトがあり、子どもたちの海外での経験が、何年もたった今を支える「宝物」となっています。この事業が、子どもたちの成長と発展、また日本と福島の未来にもたらす貢献度は非常に大きいと考えています。今後とも本プロジェクトを継続していきたいと考えております。引き続きご支援ご協力いただけますと幸いです。

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