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あんのん基金

平成30年1月

貧困下に暮らす青少年育成事業-HIV/エイズ感染拡大予防をめざして(南アフリカ共和国リンポポ州)

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター

http://www.ngo-jvc.net

団体名:特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター

 

事業名:貧困下に暮らす青少年育成事業-HIV/エイズ感染拡大予防をめざして(南アフリカ共和国リンポポ州)

 

支援金額:25万円(2018年1月)

 

【団体紹介】

今日世界には、収奪的な開発などによる環境破壊、またそれによる災害や生活の不安定さにさらされている社会が多くあります。さらに紛争や構造的な貧困・差別など人としての権利が脅かされている人々が多くいます。JVCは、人々が自然と共存し、安心・安定して共に生きられる社会を築くことを目的とし、1)困難な状況にありながらも、自ら改善しようとする人々を支援し、2)地球環境を守る新しい生き方を広め、対等・公正な人間関係を創りだすことに取り組んでいます。そのために、環境保全と自給、及び人道・人権保障を基本にした「農村開発」「緊急救援」「平和活動」「市民のネットワークづくり」など、様々な活動を展開しています。

 

【活動内容】

2018年現在、カンボジア、ラオス、南アフリカ、タイ、アフガニスタン、パレスチナ、イラク、スーダン、南スーダン、コリア及び日本(東北支援)、合計11か国で活動を展開しています。活動の柱は、1)人々の暮らしを守るための「地域・農村開発」、2)命を守るための「人道支援」、3)対話を通じて平和な社会をつくる政策提言の3つで、人々が自然と共存し、安心・安定して共に生きられる社会を目指して包括的な取り組みを行っています。

 

【支援事業について】

(1)事業の背景

■世界最多のHIV陽性者と政府によるHIV/エイズ対策

現在南アフリカ(以下、南ア)では人口の13%に当たる約710万人がHIVに感染しています。これは一国の陽性者数としては世界最多で、国全体としては12%、15~49歳の若い世代では5人に一人が感染しています。このため、エイズで親を亡くす子どもが増え続け、現在210万人のエイズ遺児がいるとされ、また約24万人の子ども(14歳以下)が感染していると報告されています。

近年、同国ではHIV/エイズに対する対策が講じられ、例えばエイズ治療薬(ARV)の普及率も向上しています。しかし、現実においては、貧しさゆえに、副作用の強いARV服薬に欠かせない食事が手に入らない、交通費がなくて病院にたどりつけない、女性の地位が低い中での望まない妊娠を隠して病院に行けない等の理由で、薬が飲めず命を落とす人が後を絶ちません。このように、南アのHIV/エイズは保健医療政策だけでは解決できず、経済・社会問題と強いつながりがあります。そしてその影響を最も大きく受けるのが子どもたちです。また、一時改善した年間新規感染者数が、2015年度以降再び増加していますが、これが特に若い世代で見られており、世代を超えた感染拡大予防への道のりは険しいと言わざるを得ません。

 

(2)目的とJVCの活動

そこでJVCは、南アフリカの農村貧困地域で、エイズで親を亡くすなど特別なケアが必要な子どもが集まる場であるドロップイン・センター(以下、DIC)に通う10代の子どもたち(以下、青少年)たちを対象に、日常的なケア・サポートを提供するとともに、自分たちの暮らしや、人権、社会のことを多面的に学び、将来について考えるための研修や場・機会を提供し、性教育やHIV/エイズに関する研修も行っています。こうして彼ら・彼女らが情報・知識を身につけ、考え、生きていくための道を自ら切り開く力をつけることで、世代を超えた感染拡大予防にアプローチすることを目指しています。また、青少年たちの活動を支えるDICのケア・ボランティア(村の母親たち)にも子どものケアやカウンセリング等に関する研修を提供しています。

 

【社会へ向けて】

子どもの時代に周囲の大人や仲間から「大切にされた」という経験は、人が将来生きていく上で大きな支えになります。それは親や家族でなくても同様です。今、家庭環境が困難で苦しむ子どもたちにも、そんな経験をしてほしい、力強く生きて行ってもらいたい、そしてそんな子どもたちが増えれば、将来、世界ももっとよくなるのではないか、社会も変わるのではないか、そんな思いで活動をしています。子どもたちは将来の希望です。このため、地域のお母さんたちが担うケア・ボランティアたちと子どもたちをサポートするだけでなく、子どもたちが仲間とともに自らの将来や社会について学び、考える機会をつくっています。HIV/エイズが様々な社会課題とつながっている南アフリカでは、自尊心をもち、同時に相手を大切にする心をもち、情報を得て、自分で道を切り開いていくことが、結果的にHIV感染予防につながります。

南アフリカは世界一の格差社会とも言われ、その分「負=貧困」が隠され、見えづらい状況にあります。そのなかで、日本の団体が活動することは、人びとを勇気づけることにもつながります。

DICに通う子どもたち

 

子どもでも家庭菜園を作って食べものを得られます

 

男女わかれての性教育。女の子たちは、望まない関係を迫られたときに尊厳をもって「ノー」という権利があることを学びました。