じつは身近な仏教用語

学生

【がくしょう】

現在では、一般的に学生(がくせい)と呼び、特に大学で学業を修めている人を指します。
元々は〈学匠(がくしょう)〉〈学侶(がくりょ)〉ともいい、仏道を学習する僧、儒教などを学ぶ者を指し、大学寮の学生を意味していましたが、後に大寺で学ぶ僧も指すようになりました。
最澄(さいちょう)は、国の未来の為に大乗仏教の僧の養成が不可欠と考え、大乗の戒によって授戒し、学問・修行させる制度『山家(さんげ)学生式』を制定し朝廷に許可を求めましたが、残念ながら存命中には許可が降りず、没後7日目に許可され、翌年から大乗戒の制度が始まりました。
また,遣唐使に同行して往復する学問僧を還学生(げんがくしょう)、長く唐に留まって学問する僧を留学生(るがくしょう)と呼びました。
有名な還学生には最澄、留学生には空海が名を連ねます。

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