じつは身近な仏教用語

蓮華

【れんげ】

【s:padma,utpala,puṇḍarīka】

インド人は蓮華が大好きです。

涼しさの象徴であると同時に、清浄さの象徴だからです。

とくに仏教徒は蓮華を大切にします。

お釈迦様は「ハスの生き方に、人としての生き方を学びなさい」と言いました。

ハスがどのような場所に咲いているかイメージして下さい。

決して気高く山の上でも、綺麗な花畑でもありません。泥の沼地です。

しかし、その場所が嫌だと言って逃げ出したりしません。

その沼地にしっかり根を張り、泥の中から養分を吸収し、立派に花を咲かせます。

その花も泥に染まる事なく、本来自分の持っている色「白や青、薄ピンクなど」を咲かせます。

それは、まさに人としての姿勢を示しています。

泥の沼地は、私たちが生活する現実世界です。楽しい事や嫌な事、悲しい事など様々なモノゴトが混ざった場所です。しかし、そこから目を逸らしてどこか楽しく楽な場所を探しても見つかりませんし、成長出来ません。

その沼地のような現実世界を見つめ、その地へ足を着けて養分を吸収する事で人は成長します。

そうする事で泥色に染まる事なく、本来自分の持っている色「自分の才能や価値」を咲かせる事が出来るのです。

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