宗務院
2016.01.01
宗務総長 新年挨拶
宗務総長新年挨拶 平成二十八年
平成二十八年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げ、今年が皆様のご健康と幸多き年でありますようにご祈念致します。
日本では、昨年九月の関東・東北の豪雨を始め、口之永良部(くちのえらぶ)島(じま)の噴火による避難、阿蘇山、桜島などの噴火活動、地震や大雪によって北から南まで様々な被害を受けた方々にはお見舞申し上げ、一刻も早い復旧をお祈り致します。
世界でも自然災害は絶えることはありません。昨年四月、ネパールの大地震の発生では八千人を超す人々が亡くなり、数十万もの住宅が倒壊する被害を受けたことに、本宗も取り急ぎネパール大使館に御見舞金を贈呈しましたが、多数の避難の方々に今後の支援が必要であります。
ヨーロッパでは、一昨年のロシアによるクリミア併合後の戦火が止まないうちに、昨年四月頃から多数のシリア難民の流入で統合が揺らぎ、また十一月のパリの同時多発テロでは百人以上の方が亡くなり混乱しております。有志連合を始め、ロシアは、過激派組織「イスラム国」への空爆を強化しましたが、憎悪と復讐の連鎖により、市民の犠牲者や難民の出ないことを願うばかりです。
このように世界各地では自然災害のほか、戦争、紛争やテロリズムによって、尊い人命が次々と奪われております。世界や日本社会の中で多くの「いのち」が失われる中でこそ、「いのち」の大切さや立正平和を掲げて行動して行くことが大切と考えます。
今日、宗門は「立正安国・お題目結縁運動」において、「敬いの心で安穏な社会づくり、人づくり」を目標とし、「いのちに合掌」をスローガンに掲げ、宗門運動を推進しております。法華経の常不軽菩薩品に「私はあなた方を深く敬います」という但行礼拝の基本精神があり、私達全ての人間の「いのち」の大切さ尊さを説いているものであります。本宗は「立正安国」を実現するため、時代の変化に対応し、未来を切り拓いていく活力ある宗門作りに取り組んで参ります。
ことに本年は、宗門運動第三期開花活動の二年目に入り、布教方針は昨年度に引き続き、サブテーマを「合掌~組織で動く~」として、各組織が自分達で何ができるかを思考し結集して、積極的に活動することが重要であります。
昨年は、宗門の最高議決機関である宗会において、平成三十三年の宗祖降誕八百年へ向けた慶讃法要、十一教区記念大会開催、唱題行展開、青少幼年教化事業、信行道場改修、寺フェスなど広報文化事業、日蓮宗事典改訂等々を含め、九つの事業を推進するための特別会計として平成二十八年から平成三十三年度までの六年間の総予算を編成し、宗門寺院・教会・結社・教師・檀信徒の皆様に総額二十二億三千四百万円の浄財勧募をお願いすることなりました。これは全国僧俗のご協力なくしては達成できない大事業であります。
今年の干支は丙申(ひのえさる)で、果実が成熟して形が明らかなるという意味と言われますが、明確な目標を設けて、五十年に一度の大切な宗祖降誕八百年報恩の誠を実現するためぜひともご協力をお願い致します。
新年を迎え、全国の僧侶と檀信徒の皆様は、身延山に総登詣して、宗祖日蓮大聖人のみ心にふれて、法華経とお題目の信仰を弘めて安穏な社会が実現するように、お誓い頂き、また、ご家庭の中でも、人々の中でも「いのち」に合掌を実践し、お題目を縁として、心豊かに安穏な社会に向かった歩みを進めることを願いまして、新春のご挨拶と致します。
合掌
平成二十八年新春
日蓮宗宗務総長 小林順光