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宗務院からのお知らせ

支援

2014.05.12

能登日蓮宗青年会 傾聴ボランティア活動報告

     宗門運動復興支援活動報告書

】 能登日蓮宗青年会 傾聴ボランティア活動報告

】 平成26年4月21日(月) ~ 22日(火)

】 福島県南相馬市小高区役所内 カフェいっぷくや

共催 NPO法人ほっと悠 (福島県南相馬市)

本住寺修徒・大句哲史 (石川県珠洲市)

】 全国日蓮宗青年会主催の傾聴ボランティア活動に参加。北陸能登から福島県南相馬市までは、自家用車で片道660㎞の距離。活動前日に福島県郡山市に宿泊。

4月22日、午前8時にホテルを出発し、昼前に福島県南相馬市小高区役所に到着。まず傾聴ボランティア開始前に、傾聴活動を行うに際してのマナーや注意事項の説明が、全日青震災復興担当の梅澤委員長より行われる。活動場所は、小高区役所内に設けられたカフェにて、地元NPO法人「ほっと悠」の協力のもと開催された。

午後1時より「お茶っこ会」と称する茶話会の形での傾聴活動が行われる。自己紹介の後、参加者が持ち寄ったお菓子やカフェのお茶を頂きながら、地元住民の参加者1人か2人に、ひとりの僧侶が対応する形で傾聴活動を実施。最後に、青年僧による短い法話があり参加者全員で拝聴し、午後3時に終了・解散。

】 岩手県・宮城県には復興支援のボランティア活動に何度か参加させて頂いたが、震災から3年が経過し、今回初めて福島県でのボランティア活動となった。

福島第1原発から20㎞圏内にある南相馬市小高区。まず驚いたのは、小高区が昨年の春まで避難区域に指定さていた為、街に人影がなく、駅通りの商店街を車で通ったが、全ての店がシャッターを閉じ静まり返っていた。傾聴活動で私が担当させて頂いたお二人の女性の方も、震災前の生活に戻るには程遠く、人口の減少による不安を抱いていた。

以前、宗務院で一度だけ傾聴活動の研修を受けたが、実際の傾聴活動は初めてなので、務まるか少し不安があった。しかし、地元NPOの女性スタッフの方も数名おられ、和やかな雰囲気のなか茶話会の形でしたので、相手の方も親しくお話をして頂けたので助かりました。話される内容は相手により異なりますが、震災後の困難な避難生活のこと、漸く避難指示が解除されても長期不在で自宅は荒れ果て修繕に苦労されたこと、更にこの小高区を離れ戻らない方も多く、これからの生活に先が見えない不安など、様々なことを溢れるように話されました。

先日テレビの報道番組で、東日本大震災から3年が経過し、被災された方の多くが様々な心の苦しみを抱えていることが報じられていました。深刻な心の病については、専門的な治療が必要でありますが、身近な心のケアとして、被災された方が気軽に相談できたり、話せる環境があることはとても大切だと思いました。

国難とも言える大災害からの復興には、まだまだ様々な支援が必要であることを改めて痛感しました。私たちも平成19年3月に能登半島地震を経験し、その際には全国から物心両面に亘る多大なご支援を頂きました。能登半島地震で皆様から頂いたご恩を少しでもお返しするために、知恩報恩の思いを心に刻み、被災された方々の心に寄り添い、それぞれができる様々な復興支援活動を地道に永く取り組んで行くことが大切であるように思います。

傾聴活動が終わった際、相手の方から「遠くから来て頂いてありがとうございます」と優しいお言葉と、帰りに車中で食べて下さいと沢山の柏餅を頂いた。逆にお気遣い頂いたことを申し訳なく思います。被災された方が一日も早く平安な生活を取り戻されることを切に願います。今回このような支援活動にご縁を頂いたことに心から感謝しています。お世話頂きました関係の皆様に重ねて御礼申し上げます。 合掌

 

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