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日蓮宗メールマガジン7月号

【今月の法話】

「ラゴラ尊者」

お釈迦さまの十大弟子にも名前が挙げられるお弟子さまでラゴラ尊者という方が居られます。ラゴラ尊者は、お釈迦さまの実の息子であり、20才の時に出家され、お釈迦さまのお弟子になられました。ラゴラ尊者には、次のような逸話があります。

出家して間もないラゴラ尊者は、自分がお釈迦さまの息子であったことから傲慢になり、よく嘘をついて人を困らせては面白がっていました。

多くのお弟子たちが、業を煮やして、お釈迦さまに相談しました。お弟子たちの相談を受けたお釈迦さまは、ラゴラ尊者に足を洗う為に水を入れたタライを持って来させました。

そして、足を洗った後にお釈迦さまは、「ラゴラよ。お前は、私が足を洗ったこの水を飲むことができるか?」と尋ねられました。

ラゴラ尊者は、「飲むことが出来ません。」と答えるとお釈迦さまは、「そうだ。初めは飲むことの出来る清らかな水であったが、私が足を洗って汚れたため、飲めなくなってしまった。ラゴラよ、お前もこの水と同じである。せっかく出家して清い道を歩んでいるのに、嘘をついて人を困らせては、面白がるという汚れた心になってしまっている。」と諭されました、その後、ラゴラ尊者は、心を入れ替えて修行し、密行第一と言われるほどのお弟子さまになられました。

私たちも霊山浄土のある娑婆世界に生を受け、お釈迦さまを感じながら生きていける環境にいるのです。

日蓮聖人も『報恩鈔』に「極楽百年の修行は、穢土(娑婆世界)の一日の功に及ばず。」と仰ってます。誘惑の多い世の中ですが、三毒に犯されず、常にお釈迦さまを感じるようにお題目を唱え、そして、冥土の閻魔大王さまの前でも「私は、お釈迦さま、日蓮聖人のお弟子で恥じることは何もしていない。」と胸を張って言える様に日々、清らかに生きて行きましょう。

 

【お知らせ】

日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

4日 月例金曜講話
14〜15日 日蓮宗宗務院休業
28日 いのりの日