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日蓮宗メールマガジン11月号

【今月の法話】

「貧者の一灯」

ある時、マガダ国のアジャセ王がお釈迦さまをご招待し、その帰路を万灯供養にて送ろうと考えました。そのことを知った城下に住む篤信の老婆は自分も灯を供養したいと望みました。
しかしこの老婆は貧しく、手持ちのお金は一銭もありませんでした。
そこで老婆は、自らの髪の毛を切って売り、そのお金でわずかに一灯を得ることができました。それをアジャセ王のきらびやかな万灯の片隅にそっと献じました。
その翌朝、アジャセ王が献じた万灯はすべて消えてしまいましたが、老婆の一灯だけは消えずに明々と灯っておりました。

これは施しの肝要を表した有名な逸話ではなかろうかと思います。
もちろんアジャセ王の万灯が悪かったという話ではありません。老婆のお釈迦様を思う強い気持ちが灯にのり供養を続けていたのです。形を整えることはとても大切です。
しかしながらそこに気持ちを込めるということはもっと大切なのです。
涼しさもだんだんと寒さになってきて、そろそろ年末が見えてきました。今年のお歳暮は何にしようか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
相手の顔を浮かべて思いのこもったお歳暮で感謝の気持ちを届けて下さい。ご先祖様へのお歳暮も忘れないようにしましょう。

【お知らせ】

日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。
1日  加行所入行会
4日  月例金曜講話
11日 小松原法難会
13日 日像上人会
28日 いのりの日