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日蓮宗メールマガジン3月号

【今月の法話】

「方便」

皆さんも『法華経』の方便品第二をお読みになったことがありますか?「嘘も方便」など、ことわざにも登場したりと有名な仏教語です。

「方便」は「真実」の対義語のように仏教では表現されたりしています。「方便」の意味は、真実に辿り着くための手段の意です。つまり、そこに真実性が無ければ「方便」とは呼べないということです。嘘は方便ではないのです。

飽くまで真実に辿り着かせる為の前段階として、用いられるものです。

例えるなら、真実というゴールは100キロ先の旗だけれど、5キロをゴールということにして、少しずつでも向かわせよう。これが方便です。少しずつでも真実に向かっているのです。
いきなり真実を話そうとしても、心が成熟しておらず理解できないから用いられるものです。

先日、精神科に研修に伺った際に、患者の男性が話しかけて来てくれました。

「僕はどうしても同じことを3回言ってしまうんです」「それってどう思いますか?」

さて皆さんならどう返答しますか?

「3回が2回になり、2回が1回になったらとても良いですね」とお答えしました。

すると意外にも「そうですよね」と本人も最初から分かっていた様子でした。

一見寄り添うことにばかり気が取られてしまいがちですが、彼らもまた社会や地域に帰らねばならないのです。

寄り添うようなフリをしていては、本当の思いを伝え損なってしまうのです。

逆に真実を伝えようとする 場合、やはり方便を使ってしか、真意を伝えられません。そう、真実は心の中を取り出して見せられる訳ではないので、方便を持ってしか伝えられず。

方便にこそ真実が含有されているのです。

【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

18日 彼岸入り
19日〜20日 宗務院休業
21日 春季彼岸中日
24日 彼岸明け
28日 いのりの日