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日蓮宗メールマガジン11月号

『食の大切さ』

今からちょうど二年ほど前、祖母が残してくれていた着物の生地をなんとか形にできないだろうかと、叔母に相談したところ和裁の先生をご紹介頂き、その和裁の先生からのご縁で料理教室に通い始めました。
私はどちらかといえば、料理は食べる方が好きで、料理を作るのは苦手で嫌いな方でした。
自分一人、家に帰って台所にたち何か食べるものを作る、現在ではインターネットなどでレシピを検索するとレンジを使った時短レシピなども出てきますが、それすらも面倒で、時にはスーパーでお惣菜を買ったり、本当に何もしたくない時にはお弁当を買ったりしていました。
しかしながら、やはり「食」は大切です。生きているかぎり毎日ごはんを食べます。
同じ食べるならおいしいものを、健康的なものを食べた方が自分自身の身体にとって良く、そして何よりも一緒に食べる人の笑顔も増え、雰囲気も良くなるのではないかと料理教室に通うようになってから思うことが多くなりました。
日蓮聖人の『食物三徳御書』というお手紙の中に次のような言葉があります。
「食には三つの徳あり。一には命(いのち)をつぎ、二にはいろ(色)をまし、三には力をそう。」
このお言葉は、「食物に三つの効用があり、一には生命力を養い、二には色艶(いろつや)を増し、三には体力をつけます。」と説かれています。
食べる事は命をつなぐことであり、食べてさえいれば行動することのエネルギーにもなる、ということです。
料理教室に通うようになってから、普段の生活では、出会うことのなかった方々と一緒に自分達で作った美味しい料理を囲みながら楽しい時間を過ごす事が出来、少しずつではありますが、料理を作ることも好きになってきました。
家に帰ってからも、習ってきた料理を楽しく作るようになれました。
「食の大切さ」をあらためて学ぶことが出来ました。
この『食物三徳御書』には次のようなお言葉が続いています。
「人に物をほどこせば我身のたすけとなる。譬へば、人のために火をともせば、我がまへあきらかなるがごとし。」
自分だけが美味しいものを食べたりして満足するのではなく、他の人のために供養することの大切さも説かれています。

【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

11日 小松原法難会
13日 日像上人会
28日 いのりの日