心の散歩道

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2016年

妙薬

ある日、幼いころからお世話になっている方がニコニコしながらやって来て「お上人さんによく効くお薬をあげる」と言われ、そのお薬を頂戴しました。そのお薬は、岡山市内の病院で実際に販売されているそうで「こそ丸」と言う名前でした。薬の成分の注意書きには「愛情、謙虚、感謝、元気(但し配合、割合については企業秘密)」と書かれています。

さらに効能には「不平不満がこうじて、頭痛や高血圧症、ねたみ、そねみ、などで気分がすぐれず、体調の不良なとき。ストレスで心が病んでいるとき。即効性あり。ただし効能が持続しないのも特徴です」とあります。服用の仕方は、一回2錠をコップ一杯の水で「○○がおればこそ」と心に念じて服用するようにとあり、さらに注意書きには「わしがおればこそ」などとは念じないように、と書かれています。

肝心な中身はと言えば、なんと空っぽなのです。「錠剤が見える人と、見えない人があります」と書かれてあり、秘薬だそうです。私にはまったく見えませんでした。

この「こそ丸」の薬品名の由来とは、「親がおればこそ、子がおればこそ、主人がおればこそ、妻がおればこそ、友達がおればこそ、社員がおればこそ、社長がおればこそ、の『こそ』です」と書かれています。

なるほど、なるほどと感心をしながら反省をいたしました。ついつい私たちは、仕事や家庭において「俺がおればこそ」と思いがちです。「俺が」ではなく「あなたがおればこそ」と心がけることで、感謝の気持ちを忘れないで欲しいという思いが込められているのですね。

しかし、なぜこのお薬を私に下さったのかは謎ですが、自らを振り返り一歩一歩と前進したいと思いました。