心の散歩道

心の散歩道

2018年

福島は今 1

先日、福島県を車で訪れる機会がありました。東日本大震災から7年が経ち、復興も緒に就いているように思っていました。

仙台から福島を目指し、まっすぐに伸びる常磐自動車道を南に向かって走りました。左右を見渡せば、田植えを済ませたばかりの水田が一面に広がり、小さな苗が行儀よく並び、五月らしいのどかな風景です。

途中のインターで常磐自動車道を下りて、震災の時によく耳にした浪江町に立ち寄りました。小さな町です。トラックや作業用の車は時折通りますが、人の姿は見かけません。道の両側には食堂、美容院、小売店、アパート、住宅などが建ち並んでいますが、やはり人影はありません。撮影前の映画のセットのようです。しかし、家の前にネットや板が張られたり、金属製のバリケードが置かれたりしています。まさに住む人のいないゴーストタウンでした。

町を抜けて、いよいよ国道6号線を南下。国道6号線は東京と仙台を結ぶ主要国道ですが、福島第1原発事故のため、いまだに通行制限が掛けられています。「帰還困難区域」に指定されている浪江町から富岡町までの約30キロは、歩行者・二輪車の通行は許可されていません。自動車で通行する際も、エアコンを使用して、外の空気が入らない内気循環に設定することが推奨されていました。所々に放射線量をはかる「モニタリングポスト」が設置されており、「3.1マイクロシーベルト」などと表示されています。少々緊張しました。

国道6号線沿いにはガソリンスタンドやコンビニ、郊外型の大型店舗が並んでいますが、営業されているはずもなく、入口は閉ざされていました。

ただ驚いたことに、道路脇にマスクをした警備員の方がぽつんぽつんと立たれていました。

 (つづく)