
小さなよろこび、ありがたく
「買ってくればおいしかったで終わるけど、おはぎ作りは手間ひまが楽し」
先日の朝日歌壇に載ったお檀家の娘さんの句です。おばあちゃんですが。倉敷に住んでいるこの方は、お孫さんも近所におられ、昔からの風習などをお孫さんにも伝えておられます。今回の句でも、おはぎをみんなで手間ひまかけて作られたのでしょうね。でも、それを楽しいとおっしゃいます。
私達は、つい面倒なことをしなくても買ってくればいいじゃないか、と思ってしまいます。それでは孫とのコミュニケーションも絶たれてしまいます。この些細なこと、小さな喜びをありがたいと楽しみながら大切にすることが、次の世代を生きていく人たちにとってどんなに大事なことかを教えていただいた思いです。
この方は、かつて和気町の山間部で大きくなられました。母親は99歳でお亡くなりになられるまで和気町の家で過ごされました。歳を重ねられてもお元気で、毎日「数独」も頑張られ、スーパーおばあちゃんと言われていました。その母親に教えられた生活の一つひとつの知恵を大事に思いだしながら、今もお孫さんたちに教えてあげておられるのです。
お孫さんも句を投稿されています。
「ひいばばがぐしぐし縫ったぞうきんは、麻の葉模様まだ使えない」スーパーおばあちゃんが丁寧に縫われた雑巾は、もう亡くなられて7年が過ぎても勿体なくて使えないのでしょう。ちゃんと想いが伝わっています。
あたりまえと思うことを今の若い人たちは知らないことがいっぱいあります。日々の生活の中で気づいた些細なことでも、お孫さんに伝えてあげれれば嬉しいことです。小さなよろこび、ありがたく。