心の散歩道

心の散歩道

2024年

強風

強い風がヒュウヒュウ吹いていました。法事に行くので、法衣を着て自動車で出かけました。時間の余裕があるので、安全運転で行っていました。

すると、歩道を帽子を深くかぶり自転車に乗った婦人が、風にあおられてフラフラしながらやってきました。

自転車の前籠に、ビニール袋一杯の品物が、籠からはみ出るほど入っています。風にあおられているのと、籠が重たいのとで、不安定になっているのです。

前輪が縁石に触れたとたんに、バランスを崩して転倒してしまいました。前籠からリンゴ、みかん、ジャガイモ、卵パックなどが飛び出し散乱しました。

「これは大変だ」とハザードランプを点けて、婦人が転んでいるよりも、2メートルほど手前に停車しました。

行き過ぎて停車すると、接触事故の当事者と間違えられる可能性があるからです。

自転車を起こしてあげ、座っている婦人に「大丈夫ですか?」と聞きました。婦人は「大丈夫です。風が強いので、あおられて転びました。もう年を取るといけんなー、ご迷惑を掛けます」とリンゴを持って言いました。

路端に転がっているミカンを拾いました。パックの卵は割れていませんでした。

「卵は割れとらんよ。どこか痛いとこはないですか? 救急車は呼ばんでもいいですか?」と聞きました。

「救急車も、お寺さんもいりません!」と言い、また自転車に乗り、フラフラしながら行きました。