ホーム>法話>心の散歩道>2025年>行衣は修行の法衣

心の散歩道

心の散歩道

2025年

行衣は修行の法衣

行衣を知っていますか?本山やお寺への参拝に服の上から羽織ってお参りするものです。行衣にはご本尊のお曼荼羅を書いていただきます。

その行衣は、鎌倉時代、日蓮聖人の時代にさかのぼります。日蓮聖人は50歳の時、理不尽にも佐渡流罪となります。当時、佐渡の順徳天皇御陵を念仏を唱えてお護りしていた阿仏房、念仏の敵だと日蓮聖人を責めにきましたが、かえって論破され真実の教えに導かれ信者になります。

阿仏房夫妻は、人目をさけて夜中に日蓮聖人のもとへ食物を運び、供養、給仕をされました。日蓮聖人は「父母が佐渡の国に生まれ変わり供養してくだされたのか」と感謝を述べておられます。

日蓮聖人が赦免され、その年に身延山に入られたことを知った阿仏房は、もう一度日蓮聖人にお目にかかりたいとの一心で、佐渡から海をわたり、身延山への旅を決意されます。86歳の阿仏房、道中で野垂れ死にしても本望と、白衣にお題目をしたためて出発されます。これが行衣の由来とのことです。

どこで最期を迎えても日蓮聖人と共にと、阿仏房は行衣を身につけて身延山にへ向かいました。

人生最期を迎えて日蓮聖人のもとに往くことができた時に、生前強い信心を持っていたかを判断してもらうのです。行衣にはこんな深い意味があったのです。私たちは、印を押してもらうだけでなく、由来を知って修行の法衣として信仰に励まなければなりません。

先の阿仏房は、90歳で3回目の身延山参詣をされ、翌年亡くなられましたが、その後息子さんが遺骨を抱いて身延山に参詣。日蓮聖人のお住まいの横に葬られました。