
人間について話をする時
仏教詩人の相田みつをさんがこんな詩を残されています。
「生きていて楽しいと思うことの一つ、それは、人間が、人間と逢って、人間について話をする時です」
栃木県足利市で生まれた相田さんは若い時から大変苦労されています。生活に窮乏されても「書」だけで生きて行こうと決心されます。その相田さんが冒頭の言葉を書かれています。今日一日の生活をどうしようと思う日も、笑いながら人と話をされます。この言葉はそんな中から生まれています。
どれ程、人のことを大事にされたのでしょう。相田さんの言われる「人間について話をする」というのは、人の生き方、生きざまについてということでしょうか。
相田さんはこんな言葉も残しています。
「そんかとくか 人間のものさし。
うそかまことか 仏さまのものさし」
私達の生活での判断基準は損か得かが多いようです。そんなことで人生を送っていてはダメだよと言われているように思います。仏さまのものさしで…。仏さまの気持ちに沿った生き方を考えねばなりません。
「めざしの土光さん」の土光敏夫さんは、毎朝お経とお題目をお唱えされていました。「僕はそうしないと仕事で判断を誤るように思うので…」と言われたそうです。損得ではなく、仏さまのものさしで行動しようとされた見本のような方です。
「人間について話をする」とは、こういう生き方に学ばねばならないということでしょう。学ぶべき先師や先輩はいっぱいおられます。私など愉快な雑談はできますが、人間についてもっと学ばねば…。苦しみの中でも一生懸命生きておられる方がいます。生き方を共に考え、一緒に話をしたいことです。