
旅行
昨年のこと、家内が旅行の広告を見ながら、問いかけてきました。
「この旅行、格安で病気にいいんじゃない。酸ヶ湯温泉、不老不死温泉、東北最高地の藤七温泉、玉川温泉、 乳頭温泉鶴の湯と、一つぐらい病気に効くのがあるんじゃない。癌に効果がある玉川温泉は、なる前に入っとけば、ならないんじゃない」と言うので、温泉巡りに夫婦で出かけました。
二十四人限定の旅行に、参加した人たちと挨拶を交わすことなく、最初の目的地の混浴の酸ヶ湯温泉にバスで到着し入湯しました。
夕食の時間は、このツアー一同が広間に集まり、全員で「頂きます」もなく、勝手に向き合って食べました。
お酒を飲んでいる人、すぐご飯を食べている人とそれぞれが勝手に楽しみ、食事が済むと各々が席を立ちました。
夫婦、友達、親子と分かりましたが、一組の中年男女は、会話から訳ありのような雰囲気でした。
夜も明け切らぬのに、家内がカバンの中をゴソゴソして、何かを探している音で目覚めました。「何かないのか?」聞くと、「整理をしている」と言うので、「早すぎる」と強く言いました。
乳頭温泉の混浴露天風呂に入っていると、ご高齢のご婦人は恥ずかしそうに、入浴されていますが、ピチピチとした若い子が堂々と入って来ました。会話を聞いていると、韓国の人でした。
これまでの旅行は、友達や檀家さんといった、気心の知れた人たちでしたので、一体感がありワイワイ言いながら行きました。
この度は時間を守り、変な行動もなく、騒ぐこともなく、他の人を干渉、詮索することもなく、バスで一緒に移動し、ただ「混浴の秘湯に入って、治療する」という目的の旅行でした。
素性も職業も分からない中で、坊主頭と品の良さで(?)「住職ですか?」と一番に素性が分かりました。