
眼鏡
境内にある鎮守の帝釈天のお堂の周りの樹々が、大きくなりました。屋根の上に覆いかぶさり、大風でも吹けば瓦を落とすことがあるかもしれないので、業者に頼んで切ってもらうことにしました。
切りっぱなしだと、後の始末に困るので、ボンボン切りだす木々を、暇ではあるし、焼くことにしました。
しっかり親火を作り、どんどん上に放り込んで燃やしました。
生葉の枝木を入れると、パチパチと音を立てて、まるで備中神楽の荒鬼や大蛇が、登場した時のようです。
火の粉が降り注ぎ、作業着の上に落ちてきます、衣類の焦げる匂いがして、穴が空きました。
大きな木は抱きかかえて、燃えている上に置かないといけないので、熱風が顔に当たり火傷をするようです。
前日の午後から次の日、一日中燃やしに燃やしました。日が暮れて、ようやく燃え尽きて、もう大丈夫だろうという状態になったので、作業を終わりにしました。
風呂に入り汚れを落とし、ゆったり休み、テレビを見るとはっきり見えません、眼鏡を外して裸眼で見るとそのほうがはっきり見えます。
次の日、眼鏡店に行き、眼鏡の様子を見てもらいました。
「この眼鏡は度数が測れません。焚火か何かされました? 今のメガネはガラスではないので、強い焚火や熱い湯、真夏の自動車のフロントに置いておくと、溶けて変形します。お客さまの眼は当店のデータですと、度は進んでいません。この眼鏡はもうだめですよ」と言われました。
暇仕事が高いものにつきました。まあ、目が悪くなっていなかったのが、幸いでした。