心の散歩道

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2024年

寄り添う

今年は元日に能登半島地震が発生し多くの方々が犠牲となり、今なお避難生活をされています。災害の度に被災者と「寄り添う」という言葉を耳にします。いつも「寄り添う」とはどういう意味なのか、何をすればいいのか考えてしまいます。本当に被災された方々に「寄り添う」ことなどできるのだろうか? と疑問さえ感じます。

「寄り添う」とは相手の気持ちや置かれた状況に共感し、その方のそばにいて支えたり励ましたりすることを意味するそうです。特に震災で家族や友人を亡くした悲しみや、不安は計り知れません。そんな被災された方々に共感し、物理的な支援だけではなく、心の面でも支えることがとても大切なことだと思います。

「寄り添う」ことでできることは、義援金に協力することや、ボランティアに参加する等ありますが、時間や被災地との距離もあり中々難しい面もあります。それでも、遠く離れていて義援金やボランティアに協力することができなくても、私たちは「祈る」ことができる筈です。犠牲になられた方のご冥福を祈り、復興を「祈る」ことです。

被災された輪島市に住む高校時代の先輩のお上人は、自坊も全壊に近い状態の被害に遭われ、ご自身も避難生活を送っています。そんな状況にあっても朝市の焼けた倒壊家屋の地区を、毎月1日の月命日に檀信徒と共に団扇太鼓を叩いて歩いています。被災された方でも、できる範囲の祈りを捧げ、懸命に復興を願っています。遠く離れていても祈ることはできる筈です。そして多くの方が心を込めて祈ることで、きっと「寄り添う」ことに繋がり、そしてその「祈り」が復興に結びつくと信じています。

まだまだ復興までの道のりは長いですが、一人一人の祈りを通じて「寄り添う」ことができれば、被災された方々の力となり、前向きに一歩づつ踏み出すことができるのではないでしょうか。