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心の散歩道

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2015年

タラーリと脂汗

山陽放送のラジオで「仏教アワー」という番組があります。

ラジオ放送なので声しか聞こえないので、わかるような単語を選んで、何回も読んでは書き直しをして、当日に備えました。

放送室は一面ガラス張りで防音になっていて、机上にマイクが置いてあります。

「それでは何か話して下さい。ハイ、いいですよ。詰まったり言い間違えたら、少し前から話して下さい。調整しますから」と告げられました。 

合図にあわせて、原稿と時計の秒針を見ながら読み始めました。少し時間が余ったので、ちゃっかりと私の寺のコマーシャルもしました。「ハイ。時間ピッタリです。三回ほど笑わして貰いました」と、OKが出ました。

放送当日。少し早めに起きて、ラジオの前に正座をして、放送を待ちました。自分の声はこんな声をしているのかと思いながら、発声、発音をチェックしながら、聞いて驚きました。

ガマの脂売りをご存知ですか。

「さーて、お立ち会い。ガマと申しましてもただのガマとはガマが違う。関東は筑波山の麓、『おんばこ』という露草を食って育った四六のガマだ。四六、五六はどこで見分ける。前足の指が四本、後ろ足の指が六本、併せて四六のガマ。山中ふかく分け入って捕らえたこのガマを、四面ギヤマン(鏡)の箱に入れると、ガマは己の醜い姿が鏡に写るのを見てびっくり仰天、タラーリ、タラーリと脂汗を流す。これをすき取り、柳の小枝で三七、二十と一日、トローリ、トローリと煮詰めましたるがこの陣中膏ガマの脂」(声色でお読み下さい)

放送を聞きながら、口が回らず、発声発音も悪く、よくもまあー放送局にノコノコ出かけたもんだと、反省をしました。もう、ガマ老人はこんなぶざまな話し方しかできないのかと思うと、脂汗がタラーリと、流れて来るようです。