
人にもそれぞれ
今年も「地域探訪」で近くの小学校3年生40数名が、先生に付き添われてやってきました。もう10何年も続いている恒例行事です。
昨年から、お寺にある楽器? 仏具を紹介しています。今年は篳篥を加えました。打鳴・磬・ドラ・鐃鈸・引金・太鼓・木鉦・木魚など。子供たちは興味津々。学校の音楽で習う楽器はほとんどが西洋から来たもの。仏具の楽器を見せても、楽器とは理解してくれない寂しさがありますが、篳篥の諭すような響きには目を白黒させて驚いていました。仏教にも音楽に使う楽器や歌(声明)があるんだと実演をして見せ聞かせました。とても驚いた様子でした。
世界中の著名な演奏家の中には、日本製の楽器を愛用している方も少なくないようで、木管楽器は特に評判がいいようです。埼玉のフルート製作をされている方が、「材料も形状も同じように作るよう心がけているんですが、できあがった楽器はそれぞれの顔を持っているんですよ。演奏して下さる方との相性と言うんでしょうかね。演奏者の心の楽譜を楽器が伝えているような気がするんですよ」
と、話されていたのを思い出しました。
子供たちに大金を打ち鳴らしてもらうときにお願いをしました。「力任せに殴ったり叩いたりすると大金が悲鳴を上げるから、大事に優しく﹃いい音で鳴ってね。歌ってね﹄とお願いして、一番素敵で綺麗な音が出るように鳴らしてね」と。経験した子供たちは、「和尚さんのようにはできない、ダメだ。難しいなぁ」と言っていました。
すべてのものには、それぞれが持ち合わせている最良のところ、人にもそれぞれの良さがあります。最高点を引き出したとき、最高の輝きを発することができるのです。仏さまは、それぞれの機根に合わせて教えを示されます。あなたも耳を傾けてみませんか。