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今月の聖語

今月の聖語

人の悪心 盛んなれば
天に凶変 地に凶夭出来す

日蓮聖人御遺文「瑞相御書」/
文永十二年(一二七五年聖寿五十四歳)

きちずい吉瑞と凶夭
自然界に起こる様々な異変は、自然の運行、自然それ自体の活動とはせず、人間界の動向と深く関わると考えるのがえ依しょうふにろん正不二論。
「人の悦び多々なれば、天に吉瑞をあらわし、地に帝釈の動きあり」と、示される。人の平安多幸は、吉祥の瑞が天にみちるし、地も帝釈の快い活動を招いて安穏豊楽で五穀がうるおうというのである。その逆が掲出文。悪心さかんで人の迷惑つのれば、不吉な天変・不祥な地夭が競起し充満すると。
人間堕落の根本は三毒。人間破壊の害毒三つの煩悩がとん貧・じん瞋・ち痴。災害は自然界の怒りで人間界の怒りの反動。心身の平安を乱しさとりを妨げるこんぽんあく根本悪しんに瞋恚。集団瞋恚の反動は当然に大きく、大害をもたらせる