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今月の聖語

今月の聖語

日蓮が慈悲広大ならば
南無妙法蓮華経は
万年の外未来までもながるべし

日蓮聖人御遺文「報恩抄」/
建治二年(一二七六年 聖寿五十五歳)

「慈悲広大」
全ての生あるもの一切衆生の救済、つまり成仏が仏教の目指す究極の課題。教主釈尊は衆生救済の大慈悲心にあふれた聖者、大慈悲者であられる。
大慈悲者の仏の使命を引き継いだ法華経の行者日蓮聖人。仏の命・仏の魂魄、唯一の成仏への直道法華経の題目、「南無妙法蓮華経」は、万年をこえでた未来に向けて流伝する。日蓮聖人の衆生救済の慈悲心が広大だから、そのことは確かである。
衆生の救済・成仏の達成に向けて人々の盲目を開き、地獄への道を途絶させる。そのことが日蓮聖人の仕事である。人間凝視への開目、仏を見つめる心の開目、これによって人は仏となり得る。大いなる慈悲の実践者仏、仏の慈悲の継承者日蓮聖人。日蓮聖人の課題を総括する一文である。