袈裟
サンスクリット語のカーシャーヤの音写です。
もとは「黄褐色の」という形容詞です。
仏弟子の衣服を表し、釈尊時代には、路肩などに打ち捨てられた布切れを拾い集め、つなぎ合わせてつくった外衣を指しました。
従いまして、当初は粗末な衣類を意味していましたが、後には次第にさまざまな色彩を用いた衣服となり、飾りがつくようになっていきます。
現在では、綴り合わせる布の数で五条、七条、九条、十三条などの種類があります。
袈裟を左肩から右の脇下にかけるのは「偏袒右肩(へんだんうけん)」というインド古来の風習によるものです。〈袈裟がけ〉などの身につけ方は、この袈裟の習慣からくるものです。