
80と18の違い
仏教では年齢を数え年で表すことが多いんです。それは、お母さんの胎内に命を宿した時から生命は誕生したと考え、十月十日でオギャーと生まれてきたときはすでに一歳と考えるからです。私も馬齢を重ね今年80歳。傘寿の祝いということになります。
先日、同い年の友達が自分で作った野菜を持参してくれました。ところが、杖をついているのです。理由を聞くと畑で転びそうになり、それをなんとかこらえようと足を踏ん張ったところ痛めたようなのです。彼は働き者なんです。これまでも畑で作業中、気を失い救急車で二度も病院へ運ばれた経験があります。それからは二人で病気の話ばかり。「ほれ、胃にはがんになりやすいなんとかという菌がおるじゃろ」、「大腸検査をしてもらったら、なんとかというイボが沢山あって取ってもらった」、「家内が年を取るとようなるなんとかという目の病気があるじゃろ。その手術をした」などなど…。「なんとかという」が何回も出て来て、私もなんとなく分かるのですが、前向きな話はひとつもありません。胃の中の菌はピロリ菌。腸の中のイボはポリープ。目の病気は白内障。彼が帰ってから思い出しました。彼も思い出しているでしょう。何かの本に80歳と18歳の違いというのが載っていました。
▼道路を暴走するのが18歳、逆走するのが80歳▼心がもろいのが18歳、骨がもろいのが80歳▼偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが80歳▼恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが80歳▼まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが80歳▼自分探しの旅をしているのが18歳、出掛けたまま分からなくなって皆が自分を探しているのが80歳▼ドキドキが止まらないのが18歳、動悸が止まらないのが80歳▼恋で胸を詰まらせるのが18歳、餅で喉を詰まらせるのが80歳…等々。
ああ…。