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心の散歩道

心の散歩道

2024年

正しいものに触れて

家内がよそのお寺に行った時のこと、その寺の奥様から「お香のいい香りがしますね」と言われたそうです。自分では全く気づかないし、何かをつけたわけでもないのに。自分の鼻が悪くなってしまったのかと思ったと言います。

そういえば、私も衣姿の時に、「お上人、いい匂いがしますね」と言われたことがあります。衣をきてお経をあげるので、自然にお線香の香りが染みこんでいたのでしょう。

逆に、「線香くさい」と言う方がい

ます。それは、失礼ですがいい線香を使ってない家の話です。本来、線香はいい香りがするものですが。

このようにいい悪いはともかく、自分ではわからない内に自然に香りは染みこむものなのでしょうね。

日蓮聖人は39歳の時に書かれた『立正安国論』の中に「蘭室の友に交りて、麻畝の性と成る」という言葉を書かれています。蘭がたくさん咲いている部屋に入ると、いい香りが知らないうちにこちらの体にもついて芳しくなります。麻の田に入れば曲がったヨモギでもまっすぐの麻の影響でまっすぐになるといわれます。いいものに接しているといい影響を受けて性質までも良くなっていく、というような意味だそうです。

このたとえのように、正しい教えに触れると身も心もまっすぐになります。正しい仲間と一緒にいると自然に自分も正しい考えになりますよ、と言われています。

正しいことに触れるのは難しいことです。でもいい環境にいると知らぬうちに影響を受けるものでしょう。

いい香り、正しい教えを身につけるように、毎日を過ごしたいものです。